株価暴落とサブプライムローン
大前研一氏による興味深い記事を見つけました。
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/a/118/
お勉強がてら、少し引用。
2008年1月、世界の株式市場が突然暴落した。日経平均も1万3000円を割り込み、米国ではFRB(米連邦準備理事会)が緊急利下げを実施した。
当節、こういうニュースを目にすると、すぐに「暴落の原因はサブプライムローン問題だ」と考える人も多いだろう。しかし、どうやらそうではないらしいということが分かってきた。本当の理由は、たった一人のトレーダーの不正取引だったようだ。
不正による損失は日本円にして約7600億円との事。株式の持ち高解消のための売却行為が世界同時株安のきっかけだという。
ある一人のデリバティブ取引の失敗が、世界同時株安を誘引する..
なんとも想像がつかない世界のハナシだ。
で、サプライムローンの方のハナシはと言うと、
サブプライムローンがなぜこれほどまでに大きな被害を出したかと言えば、小口債券化されたからにほかならない。
うん。
最終的には、シニア債、メザニン債、エクイティ債とリスク別に格付けして、リスクに応じて世界中の政府系ファンドやヘッジファンドに売る。日本や欧州でも、ものすごい勢いで売りまくっていたのをわたしは知っている。
ところがサブプライムローンは、前述の通り「ミートホープ状態」である。だから一人がアウトになるとその証券が混じった他のすべても含めてアウトになってしまう。たとえ善良な債権であったとしても、そうでないものが混じってしまえば、同様にアウトになる。